【モンゴル旅2024 #9】”MCC”の特別プログラム3名の重鎮によるセミナー
3名の重鎮によるセミナーが開催されました。
いずれもモンゴルコントーションの礎を築いた功労者で、皆さん、現在も活動を続けられています。
そんな3名。肩を並べて座っていらっしゃるだけで、「おぉっ………!!!」と息をのむようなおそれを感じます。
セミナーのテーマは「現在のコントーション指導者、パフォーマーに伝えたいこと~今までのコントーション、これからのコントーション~」という感じで、3名それぞれの観点からお話していらっしゃいました。
その中でノロヴサンボー先生が、食べ物についても触れており「コントーショニストは、小麦はそんなにたくさん食べないこと」とおっしゃっていたのが印象的でした。
モンゴルの主食のひとつは小麦製品です。
ボーズ(蒸し餃子)、ホーショール(揚げ餃子)、ツォイワン(焼きうどん)、ゴリルタェ シュル(うどん)、バンシタェ シュル(水餃子入りスープ)、パン…
毎日、小麦を食べない日はありません。
ツォイワン(焼きうどん)です。てんこもり!
これまで、コントーションの先生から食べ物についての指導されているのは聞いたことがありませんでした。生徒たちは特に食事制限なく、好きなものを好きなタイミングで食べている子が多いと思います。
以前、複数のコントーショニストに「食べ物で気をつけていることは何ですか?」尋ねたときも「特にないよ。小麦も肉も食べるし、コーラも飲むよ。もちろんそれだけじゃなくて野菜も食べるとか、食べ過ぎないようにするだとか注意はしているけどね。一般的な範囲だよ。絶対に〇〇を食べちゃダメ!〇〇は必ず食べること!みたいな、そういうのは極端で不自然だと思う。いろいろな食材をバランスよく、適量食べるというのが健康的でしょう。それ以上のことはないよ」と答えるひとがほとんどでした。
なので、モンゴルのコントーション指導者、それもご年配の方から、食べ物に関する話が出たことは驚きでした。少しずつ変わっているんだなと思いました。
変わってきているんだ、じゃなくて、ご自身が変わろうとしている、変わらなきゃいけないと思っている、このままではいけないと思っている…。
3名の先生方は「今まで築き上げてきたモンゴルコントーションの伝統を受け継ぎながら、時代に合わせて、新しく変えるところは変えていかなくてはいけない。今学んでいる子どもたち、次世代のコントーショニストたちの未来。そのことを、若い指導者の皆さんはよく考えて、指導にあたってください」と静かに語っていました。
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