国境を越えてつながる友情を未来へ ― コントーション教室ノガラ 10周年の挑戦

日本初・唯一のコントーション教室、10周年を迎えて

私たちのコントーション教室は、この夏、設立10周年を迎えました。

この10年間で、子どもから大人まで多くの方々が「曲がる芸術」に挑戦し、舞台で輝くまでに成長した生徒たちも数多く育ってきました。

けれど、私たちの活動は単なる「習いごと」ではありません。

そこには、モンゴルとの深い文化交流という物語があります。

モンゴルとの出会い

代表である私は、2001年9月に初めてモンゴルの地を訪れました。高校2年生のときでした。

草原でラクダに乗せていただきました。後ろに乗っているのが私です(2001年9月 モンゴル)

モンゴルの大草原の真ん中。ある遊牧民の家「ゲル」に泊めていただいた夜のことです。その晩、どこからか楽団がやってきて、伝統芸能を披露してくれました。

珍しい楽器が奏でる深い音色、不思議な響きをもつ喉歌、力強くも優雅な民族舞踊…。

薄明かりの中、宴は続きました。

やがて、細い脚がグラつく頼りないテーブルの上に、華奢な手足をもつひとりの少女が現れました。にこやかにおじぎをする姿に、「さて、今度はどんな芸能が始まるのだろう?」と胸を高鳴らせたその瞬間――。

私の目の前で、予想もしなかった光景が広がったのです。

少女は重力など存在しないかのように軽やかに体を持ち上げ、グラグラと揺れるテーブルの上で、見事に逆立ちを決めてみせたのです!

これまでに見たことのない光景に、ただただ驚きました。

「これはいったい何!? 芸能なの? なんていう芸なの? どうしてそんなことができるの? そして…どうしてテーブルが崩れないの?」頭の中は大パニック!次々と疑問が押し寄せます。

衝撃で心臓が高鳴り、目は見開いたまま。その場から一歩も動けず、気づけば全身がその少女の演技に引き込まれていました。

重力を超えたかのような身体のしなやかさ。

真っ暗な草原の夜のゲルの中。ただの芸ではなく、美しく、どこか神秘的な時間…。あの夜の光景は、昨日のことのように鮮明に覚えています。

そしてそれが、後に私の人生を大きく変える“始まり”になるような予感が、その時すでに生まれていた気がします。

その後、2006年から2008年までモンゴル・ウランバートルに滞在し、モンゴル人の師匠、サーカス芸術指導者のオトゴー先生から直接指導を受けました。

モンゴルでのホームステイ先のお母さん ミガ(右)と(2006年9月10日 ウランバートル市内のマンションにて)

厳しくも温かい指導を通じて学んだのは、技術だけでなく「芸術に込められた精神」と、今思い返してみると強く感じます。

モンゴルのコントーションは、サーカス芸術の花形でありながら、祈りや神聖さを帯びた表現でもあります。

日本にない芸。「曲がる芸術」と呼ばれるモンゴルの伝統芸能。

その文化を日本へ届けたい――そんな思いから、この活動が始まりました。

モンゴル人コントーショニスト(2007年 モンゴル国内のある砂丘にてもーこ撮影)

舞台の上で生まれる交流

これまでに、日本から生徒たちを連れてモンゴルへ赴き、モンゴルのサーカス芸術の練習場で指導を受けたり、モンゴルの舞台に立ったり、また、モンゴル人のサーカス芸術の指導者やパフォーマーを招聘し、文化交流を行ったり、日本を紹介したりしてきました。

昨年(2024年)は、生徒5名を連れて、モンゴルの首都 ウランバートル市で開催されたコントーションのイベントに参加し、現地のコントーションを学ぶ子どもたち約300名とともにステージ出演いたしました。

そして、今回-

スタジオ開設から10周年という節目を記念して、イベントを企画。

モンゴルからオトゴー先生、そして4名の若いコントーショニストたちを呼び、参加してもらうことにしました!

モンゴルチームの皆さん、成田空港に無事到着!民族衣装デールを着て、登場してくださいました。向かって右がオトゴー先生(2025年8月)
みんなでごはん。味噌汁にハンバーグ、エビフライ…初めての日本料理は、食べたことのないものばかり!

続けて足を運んだのは、話題のスポット、”チームラボプラネッツ TOKYO DMM”。

新感覚のアート体験に、大はしゃぎ!みんなで楽しみました。

ほかにも、滞在中に練習の合間を縫って、水族館や海へ連れて行きました。

北はロシア、南は中国に挟まれ、内陸国のモンゴルで生まれ育った子どもたちは、海を見たことがない、水族館に行ったことがない子も多いです。未来あるモンゴルの子どもたちに、日本のあちこちを見せてあげたい、連れて行ってあげたいと思い、ただイベントに参加してもらうだけでなく、できるだけたくさんの体験をさせてあげるようにしました。

翌日は、朝から練習場(当スタジオ)へ。

日本の子どもたちと初対面。お互い照れながら、日本の生徒たちはモンゴル語で、モンゴルの子どもたちは日本語で自己紹介をしました。

そして早速練習開始。子どもたちがひとつのステージを目指して、一緒に稽古をしました。

最初は言葉が通じず戸惑っていた子どもたちが、少しずつ表情がほぐれ、やがて笑顔で手を取り合い、身体の動きで心を通わせていたのです。

子どもたちだけでなく大人たちも、コントーションを教えてもらったりして交流しました。カタコトの日本語やモンゴル語、英語で、身振り手振りをまじえながら、年齢も国籍も関係ない、海を越えた交流を楽しみました。

なかには、石川県や沖縄県からの参加者の小学生の女の子たちもいました。

沖縄からの参加者 AIMEちゃん。オトゴー先生からコントーションの柔軟トレーニングを指導してもらっています。

モンゴルのコントーションのレベルの高さに、日本側は終始感動!いろいろなことを教えていただきました。

「日本のコントーションは、以前見たときよりもずっとレベルが上がりましたね!これからさらにレベルが上がりそうですね!」とオトゴー先生に言っていただきました。う、嬉しいです…ぐす…。

そして迎えた、ショー本番の日-

コントーションスタジオ・ノガラ開設10周年記念に上演した、モンゴル&日本の共演ステージショー。計12名の出演者が約90分間、コントーションの演技を披露しました。(2025年7月31日、秋葉原 / 東京にて)

モンゴル&日本共演のコントーションステージ、おかげさまでショーは大成功!!

コントーションを通して生まれる友情と感動――

それこそが、私たちが大切にしている文化交流の姿です。

この活動を今後も続けていきたいと願っています。

初めて海に来た、モンゴルチーム(2025年8月)

ご支援で広がる未来

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contortion.nugara@gmail.com

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