柔軟トレーニングを成功させるひとつのポイント(特に子どもたちへ…いや、保護者の皆さんへ?)
同じ教室に通っているからといって
同じレッスンを受けているからといって
同じトレーニングをしているからといって
生徒みんなが上達するわけではありません。
生徒面で、
そして柔軟トレーニングに関して上達するポイントは何かといえば、
ひとつは「耐えられるかどうか」。
柔軟トレーニングは、特有の痛みにじっと耐えなければいけません。
「過負荷の法則」というトレーニングの大原則があり、身体を変化させるには、日常的にかかる負荷よりもより強い負荷をかけないといけません。
厄介なのは、身体を変化させるために10レベルの負荷が必要だとすると、1~2くらいの少ない負荷の時点で、「痛い」「苦しい」と感じるということです。
でも、痛い、苦しいという身体の状態と、「嫌だ」という感情は、切り離せます。
痛い、苦しいと感じても、「嫌だ」「もう止めたい」という感情とを切り離して、じっと耐えなくてはいけません。
1,2,3、…10。
必要な負荷が身体にかかるまで、待たなくてはいけません。
つまり柔軟トレーニングが成功するかどうかは、耐えられること、忍耐力が必要です。
身体が柔らかい、硬いに関係なく、耐えられない、我慢ができない子は多いです。
身体が柔らかい子どもたちでも、柔軟トレーニングがちゃんとできない子たちがいます。
レッスンを行っている空間にいる=レッスンを受けている、ではありませんね。
指導者から「10秒間キープして」といわれたら、10秒間キープする。
「10回やって」といわれたら、10回やる。
言われたことをやる、ですね。
まずこれができない子が多いです。
10回やって、と言っているのに3回しかやっていない。
10秒キープして、と言われたのに3秒しかキープしていない。
身体を変えるために必要な量をこなさないと、そもそも何も変わりません。
ちなみに…
上達する子というのは、指導者から「10秒間キープして」といわれたら、どうすると思いますか?
10秒ちゃんとキープする?
正解は、指導者から「止め」といわれるまでキープする、です。
「あれっまだやっていたの?もう終わっていいよ」と言われるまで、50秒でも100秒でも1000秒でもずっとキープしているような子っているんです。モンゴルでも日本でもたくさんの、色々な子どもたちを見てきましたが、そういう子はゆくゆくもれなく上達していますね。
耐えるのが上手なんです。
保護者の方から、「家庭でどんなことをさせたらいいですか?」と聞かれることがあります。
立ちブリッジを〇〇回…とか具体的なメニューがほしいのかなとも思いますが、今回話している子どもたちに必要な力はその前の前の段階です。メニューどうこうではない。
子どもに我慢させる、耐えさせるということをご家庭でじっくり教えてほしいなと思います。
じっと耐える力を養ってほしい。
痛みを乗り越えるのを繰り返し繰り返し続け、積み重ねた先に、柔軟性アップが待っています。
それが、将来の大きな成長につながります。
でも…柔軟トレーニングの痛みなんて、そんなに大きな壁ではありません。続けることで鍛えることができますし、慣れていきます。
毎回の小さな壁を、少しずつ乗り越えて、耐える力をつけていってほしいなと思います。
そして乗り越えた先にある景色を見てほしいな、と願っています。
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